ad libitum psychologia 関西大学 社会学部 心理学専攻 脇田貴文研究室
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尺度の妥当性

2013年1月4日 7:27

今日のミーティングで考えたこと。

QOL尺度の研究・開発をしています。

医学系だとGold Standardとなりうるものが存在する(しやすい)ので、 尺度開発をしていても面白い瞬間に出会えることがあります。

Gold Standardは、絶対的な基準ということですが、 例えば血液検査のマーカー等があります。

開発している尺度の得点と、 その患者さんの状態を反映する血液検査の結果とが 関連していて、解釈可能であれば、尺度の妥当性が示されたということになります。

尺度開発をしている立場、研究の立場からすると 尺度の得点とGold Standardが強く関連していれば良い結果なのですが、 実際に臨床現場の立場に立つと、良いことではないんです・・。

なぜかと言えば、尺度に回答を求めるということは それだけで十分な手間、負担がかかります。 なのに、そこから得られる結果が、血液検査の結果とほぼ同じということに なると、誰もその尺度は使ってくれません。

かなり大きなジレンマです。

理想的なのはGold Standardとは、そこそこの関連を持ちつつも、 Gold Standardとは別のものを測定している尺度でしょうか。

もっと言うと、「有益な別のもの」を測定しているという尺度が 良い尺度かなと。

心理学分野の尺度開発においても、同じことが生じます。

粗い言い方をすれば、 A尺度を開発していて、類似のB尺度との相関が高いということは、 B尺度を使えば良くて、A尺度を開発する必要はないよね・・・ ということになります。

今更ながら改めて難しさを実感しているところです。